物質収支の把握
瀬戸内海と外海とをつなぐ出入り口(ゲートウェイ)という立地特性に着目し、紀淡海峡で
の海水や栄養塩等の物質の出入り、物質収支に及ぼす陸水の影響について検討する。その結
果から、閉鎖性が強く富栄養化が進んだ大阪湾と外海との物質収支を把握することによって、
瀬戸内海の環境保全に関する検討を行うための基礎的なデータを得ることを目的とする。
・紀淡海峡における現地調査(流れ場、物質移流量に関する調査)
・現地調査結果等に基づく解析
・瀬戸内海の水質保全や改善の方策(富栄養化や赤潮対策)を検討する上で基礎となる情報
 が得られる。
・閉鎖性海域の出入り口における環境特性についての情報を発信することによって国内外に
 おける閉鎖性海域の環境保全・創造に関する研究を支援することができる。
干潟の生態系に関する調査
干潟の構造(物理・化学的な構造、生物分布特性)と機能(水質浄化機能、生物の再生産の
場としての機能等)に関する調査を行うことによって、河口や沿岸域における環境の保全・
創造に関する検討を行う上で基礎となるデータを得ることを目的とする。
わかやま海域においては、河口干潟前浜干潟など、環境条件が異なる干潟が現存すること
から、それらの干潟をフィールドに、物理・化学的な環境と生物分布特性等に関する現地調
査を行い、干潟の生態系の把握に努める。
(紀の川河口及び周辺海域における干潟の生態系に関する現地調査)
・河口や沿岸域において重要な役割を果たす干潟の生態系を把握することができる。
・河口や沿岸域における環境の保全・創造に関する情報を得ることができる。
・人工のラグーンの計画・設計に活用することができる。

河口(エスチャリー)の生態系に関する調査
河口の物理・化学的な環境と生物の分布特性に関する調査を行うことによって、河口の生態
系を把握するとともに、河口における環境の保全・創造に関する検討を行う上で基礎となる
データを得ることを目的とする。
また、河口干潟における生態系の構造と機能を調査・研究することによって、生物の生息空
間としての干潟の役割に加え、背後の都市との関係、特に水循環、物質循環における干潟の
役割を明らかにする。

・紀の川の河口及び周辺海域を対象とした物理・化学的な環境と生物分布特性等に関する現地調査。
・和歌川河口(エスチャリー)における生態系の特性把握。
・河口の生態系や各種の生物にとっての河口の位置付け等を把握することができる。
・河口の環境特性とそこでの干潟の役割を関連付けて検討することができる。
・河口や沿岸域における環境の保全・創造に関する情報を得、さらに提供することができる。
人工的に造成されるラグーンのモニタリング
人工的に造成されるラグーン(人工のラグーン)をフイールドに、人工のラグーン内に創出さ
れる生態系についてのモニタリングを行い、その結果を人工のラグーンでの維持管理に反映さ
せるとともに、沿岸域における環境の保全・創造策として人工のラグーンを導入する場合の基
礎となるデータを得ることを目的とする。
・人工のラグーンに創出される生態系に関するモニタリング
・人工のラグーン内の人工干潟と周辺海域の天然干潟との対比
・人工のラグーンが有する浄化機能の把握のための調査・研究
・人工のラグーン内に創出される生態系が把握できる。
・調査結果をフイードバックし、人工のラグーンが有する浄化機能の向上を図ることができる。
・沿岸域における環境の保全・創造策として人工のラグーンを導入する場合の基礎となる知見
 を得、さらには提供することができる。

ビオトープのモニタリング
ビオトープをフィールドに、そこで創出される生態系についてのモニタリングを行い、その
結果をビオトープの維持管理に反映させるとともに、海岸線近くに造成されるビオトープに
関する基礎的な知見を提供することを目的とする。
ビオトープに創出される生態系に関するモニタリング
・海岸部のビオトープ内に創出される生態系を把握することができる。
・海岸部のビオトープに関する基礎的な知見を得、さらには提供することができる。

造成藻場(人工藻場)・浅場のモニタリング
造成される藻場や浅場における生物相のモニタリングを行うとともに、周辺海域の天然藻場
との対比を行うことによって、河口付近における藻場造成に関するデータを蓄積し、河口域
における藻場造成を行う上で基礎となるデータを得ることを目的とする。
・造成藻場・浅場に創出される生態系に関するモニタリング
・造成藻場・浅場周辺海域の天然藻場との対比
・藻場・浅場に創出される生態系を把握することができる。
・河口域における藻場造成に関する基礎的な知見を得、さらには提供することができる。

鳥類調査
・河口や干潟、さらには人工のラグーンやビオトープにおける鳥類の分布や生態を調査するこ
 とによって、新たに創出される生態系を評価する上での基礎的なデータを得ることを目的
 とする。
・河口干潟等における鳥類調査
・人工のラグーンやビオトープにおける鳥類のモニタリング
・鳥類の生息状況を一つの尺度に、人工のラグーンやビオトープにおいて新たに創出される生
 態系を評価することが可能となる。
・鳥が採取する餌の種類や量から、食物連鎖を推測することができる。